ルーツを探る上で、その人の名字の由来を知ることは、大事なキーポイントになります。最近読んだ本で、とてもわかりやすく読みやすかったものをご紹介します。
「分布とルーツがわかる名字の地図」森岡浩著 日本実業出版社
この本では、日本の名字ベスト30について、その由来を詳しく書いています。私、店長の名字吉田は全国第11位ですが、想像通り「良い田」であったり、植物の葦(アシ)が悪しに通じることから「ヨシ」と言い換えることでヨシの生えている田、ということから生まれたらしいです。吉田姓は全国にある名字ですが、比率としては岩手と福島に多く、中でも福島県石川郡、田村郡、双葉郡にかけて吉田さんが多いらしいですよ。
小林さんは長野に圧倒的に多いとか、渡辺さんは摂津の国(大阪府)の一か所から発生しているとか、友人知人の顔を思い浮かべながら楽しみました。また、東日本と西日本を分ける名字の境目はどこか、あるいは今話題の歌舞伎界「梨園」の系譜などについても書かれており、名字全般の情報が詰まった楽しめる一冊になっています。
家紋についてもいろいろと調べているのですが、これも本当に素晴らしい意匠だと、いつも感じています。自他を識別するマークとしての役割はもちろんですが、そのデザインの豊富なこと。平安時代に牛車につけた装飾が始まりだったと言われていますが、誰がどうやってこんなにたくさんの素敵なデザインを生み出したのか、想像するだけでも楽しいですね。